財団法人島根県学校給食会

朝ごはんホントに大丈夫?

島根県学校栄養士会 田中真知子会長

毎日の給食時間は、子供たちといっしょに給食を食べながらいろいろな話をしています。

食事の時間は本当に子供たちはのびのびといろいろな話をしています。

昨日のテレビの話題から今日の昼休みの遊びの相談、家のこと・・・兄弟のこと・・・家族のこと・・・いろいろです。

その時の子供たちの表情は明るくて生き生きしています。食を囲む時の人の顔ってほんとに「いい顔しているなぁ」といつも思います。

今日の話題は今朝の朝ごはんでした。

「うちはいつもパンと牛乳だけだよ。」(ふーん・・・そうなんだぁ)

「今朝はランチパックだったよ。」(ランチパックって何?)

「うちはだいたいおにぎりだけだよ。コンビニのおにぎりだよ。」(エ〜ェ!!)

子供たちの話を聞きながら、以前保護者の方に朝食の話をしたことを思い出しました。

朝食の内容が主食だけの家庭が多いこと、朝から甘いパンや甘い飲み物は朝食抜きと同じであること、朝食は、主食・主菜・副菜を組み合わせて食べることなどの話に保護者の方はうなずいて聞きながら、「これから気をつけよう!」という意欲的な感想も寄せていただきました。

それなのに・・・今日の子供たちの様子を見ながら、“食の大切さってまだまだ意識の中に浸透していないんだなぁ”とつくづく感じました。

食育基本法ができ、それを受けて食育推進基本計画ができ、さらに島根県の食育推進計画ができ、そして市町村の食育推進計画ができました。

また、学校給食法が食育の観点から見直されたり、新学習指導要領の総則に食育について記されるなど、食育推進に向けて大きな流れができています。

しかし、まだまだ人の意識の中には浸透しきれていない現状があるようです。

食育の第一歩は実体験です。

見る、触る、切る、煮る、食べてみることです。

しかし、今の子供たちはその体験の場が家庭から失われつつあるといわれています。

食品本来の姿を知らない、小学校へ入学して初めていろいろな味や食品に出会い戸惑う子供たち・・・

「納豆を初めて食べた。」「おからって何? ひじきって何?」「酢の物がすっぱくて食べられない。」

子供たちは学校給食を通していろいろな食体験をしています。

また、学校での野菜作りも食育の観点からも大きな意味があります。

この体験こそが子供たちの将来の体と心の健康づくりに大きなプラスとなるはずです。

子供たちの食体験の幅を広げるために、さてこれからどんな手立てを講じていこうかと思うこのごろです。