しまねの農林水産物
ワサビ
山葵(ワサビ)
アブラナ科の多年草で、日本原産。学名は「Wasabiajaponica」。
冷涼な気候を好み全国各地の谷間に自生したり、渓流に造成されたワサビ田で栽培されて、香辛料や漬物として利用されている。
本ワサビは、水がきれいで水温が年間を通して13〜16Cであり、水の量や流れの強弱が一定で、日差しをさえぎるための落葉樹があるなど様々な条件が揃った土地でないと育たない。
食用の歴史はきわめて古く、奈良時代の『本草和名』にも記載されており、延喜式にも各地から貢納されていた記録がある。
ワサビ栽培の発祥の地は静岡市有東木。
およそ400年前の慶長年間(1596〜1615)頃有東木の村人が、ワサビ山の渓谷一面に自生しているワサビを採って、「井戸頭」という湧水地に試しに植えたのが始まりだと伝えられている。
当時大御所として駿府城に居を構えた徳川家康公に献上したところ、家康公は、ことのほか愛好し、門外不出の御法度品になった。
その後、ワサビの栽培技術が全国に有東木からひろまっていった。
ワサビの辛味
ワサビの辛みの素となるシニグリンは、ミロシナーゼという酵素によって分解されてアリルカラシ油という辛み成分になる。
このシニグリンとミロシナーゼは同じワサビの中でも別々の紬胞に入っているため、細かくおろして混ぜ合わせることが必要なのである。
古くからわさぴおろしに鮫の皮が用いられてきたのも、鮫の肌の表面の粒子が細かいことを利用したもの。
普通のおろし金しかない場合は、おろしてから包丁でたたくように刻むと辛みが引き出される。
また、砂糖・塩などをおろし板に少し付けてからワサビをおろすと、酵素の関係で細胞から辛味成分が引き出されいっそう辛くなる。
粉わさび・チューブわさび
粉わさびは、本ワサビを粉末にしたものと思っている人も多いのでは。
じつは紛わさぴに使用されているのはワサビダイコンといって、ワサビとはまったく関係のない野菜。
ワサビダイコンは育てやすく値段も安い(1kgあたりでは本ワサビ1万円に対しワサビダイコンは2千円程度)とあって、ずっと紛わさぴにはワサビダイコンの粉末が使用きれてきた。
また巷に出回っているチューブ入り生わさぴも、CMでは本ワサビをそのまま使っているような表現となっているが、実際は原料のほとんとが北海道産のワサビダイコン。
香りと色付けのほとんどが添加物によるものなので、味も香も本ワサビとは全く別物。